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掛け軸の各部位の名称
日本で古来より受け継がれている文化、掛け軸。現代人にとって掛け軸とはあまり親しみがないものになりつつあるようです。
しかし、掛け軸の歴史は非常に古く、この1幅の絵の中にこそ日本人の心が染み付いています。
現在も尚、欧米化が進む今の日本に必要なのは、こういった日本の素晴らしい文化を再び広め、日本人としてのあるべき心を取り戻すことかと思います。
そこで今回は、そんな想いと共に掛け軸のことを少しでも知っていただくために、掛け軸の各部位の名称についてご紹介します。
表装とは
本紙(書画など作品の部分)に装飾を施し掛物として鑑賞するために加工することを一般的に表装といいます。
本紙(ほんし)
本紙とは書画そのもののことを指します。これが縦長のものであれば堅物(かたぶつ)、横長のものであれば横物(よこもの)と呼びます。 本紙の材質として絹で作られたものを絹本、絖(ぬめ)で作られたものを絖本、そして紙で作られたものを紙本と呼びます。
一文字(いちもんじ)
本紙の上下横長の裂(きれ)を指します。上についている裂を上一文字、下のもを下一文字と呼びます。掛け軸において重要な部位のひとつであり、金襴(きんらん)・銀欄(ぎんらん)などの裂地(きれじ)を使用します。
柱(はしら)
本紙の左右の部位を指します。
中廻し(ちゅうまわし)
本紙の上下の部分を指します。 別名中縁(ちゅうべり)と呼び、一文字の次に上質な裂地を用います。
本紙の上部は中廻しの上、下部は中廻しの下と呼ばれます。
天地(上下)
中廻しの上下に位置し、上部を天、下部を地と呼びます。
別名上下とも呼ばれます。
基本的には無地の物を用いますが、柄物を用いる場合もあり、その際はあまり目立たない渋めの物を用いることが多いです。
風帯(ふうたい)
天の部分から下げられた、天を横に三等分するものを指します。
別名驚燕(きょうえん)とも呼ばれ、入ってきたツバメを驚かせるためのものです。
この驚燕は中国の掛け軸には見られず、日本独自の掛け軸文化といえます。
一文字と同様の裂を用いたものを一文字風帯、中廻しと同様の裂を用いたものを中風帯と呼びます。
露(つゆ)
風帯の先端についた扇状の飾りを指します。一般に浅黄(あさぎ)、萌黄(もえぎ)、紫、白の4色が用いられます。
八双(はっそう)
掛け軸の最上部につける半月上の木のことを指します。
別名表木(ひょうもく)とも呼ばれます。
掛紐(かけひも)
掛け軸をかけるために取り付けられた紐を指します。
別名掛緒(かけお)とも呼ばれます。
鐶(かん)
八双(はっそう)と掛け紐をつなぐものを指します。
山の部分に取り付ける座金(ざがね)と掛紐を取り付けるための釘から作られています。
軸木(じくぎ)
掛け軸下部に付いている掛け軸を巻くためのものを指します。
軸木は掛け軸をかけたときに、重りとしての役割も果たしています。
杉の木の白太(しらた)から作られていることが多く、一般的に表具に包まれているため表に出てくることはありません。
軸先(じくさき)
軸木の両端に取り付ける円形状のものを指します。一般的に象牙(ぞうげ)や塗物、水晶、陶器、堆朱(ついしゅ)、唐木(からき)、鍍金(ときん)、竹などを使用します。
ばち軸、うず軸、切り軸の3つに分けられます。
総裏(そううら)
掛け軸の裏面を指します。
上巻絹(かみまきぎぬ)
掛け軸の裏面、または上部の損傷を防ぐために総裏丈夫に取り付けられた薄い絹のことを指します。
別名川俣絹(かわまたぎぬ)とも呼ばれます。
軸助け(じくたすけ)
上巻絹同様に掛け軸を開いたり閉じたりする際に軸の下部損層を防ぐために、掛け軸の裏面の両端に張られた裂地を貼ったものを指します。
外題(げだい)
上巻絹の上部右方に八双に沿うように取り付けられた細長い紙を指します。
これに書画の題名や作者の名前が書かれます。
いかがですか?今回は掛け軸の各部位の名称についてご紹介しました。
ここまで部位ごとに名称があることを細かいと思われるかもしれませんが、日本古来の掛け軸文化の奥深いものといえるでしょう。
この記事を読んで、少しでも掛け軸に興味が出たのであれば幸いです。