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南無妙法蓮華経とサンスクリット
南無妙法蓮華経の本来の意味
「南無妙法蓮華経」は、サンスクリット語で「ナモ サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」と発音します。
「南無阿弥陀仏」や「南無釈迦牟尼仏」とは異なり、響きから漢字を当てたものではありません。
「南無」は、「南無阿弥陀仏」の「南無」と同様に「心から信じる」という意味ですが、残る「妙法蓮華経」の部分は「サッダルマ・プンダリーカ・スートラ」という経典を仏典漢訳者が翻訳した言葉です。
「妙法蓮華経」、この五文字のうちで特に重要なのは「法」の一字です。
「法」というのはお釈迦様の教えであり、真理や規範、教法などを包括しているもので、この一字の中にはとても大きくて深い意味が存在しています。
その言葉では表せないという敬意を込めて、「法」の前には「妙」が冠せられているのです。「妙」は、「正しい」という意味を持ちます。
「蓮華」は、そのまま蓮華の花、それも真実・正義の色である白色の蓮華の花を指します。
泥沼の中でも清らかでいる蓮華にお釈迦様の姿を重ねたことから、インドでは蓮華がとても美しいものとされています。
泥沼のように汚れているこの世において、染まらず常に清浄な心で人間を説き、導く仏の姿を白い蓮華に喩えているのです。
最後の「経」ですが、これは「お釈迦様の教えが記されている書物」という意味です。
つまり、「南無妙法蓮華経」とは、「正しいお釈迦様の教え(が記されている白い蓮華の書物)を心から信じる」という意味を指します。
「南無妙法蓮華経」は、唱えることで「お釈迦様の教えを心から信じます」「お釈迦様の教えに従い生きます」という決意を表すことができるのです。