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茶道用具のまとめ
茶道の精神
室町時代までの茶道は、中国製の唐物という茶碗が用いられ、その茶碗を使って飲んだ茶の銘柄を当てる茶会が主流でした。しかし、安土桃山時代になると、千利休が侘び寂びの精神を取り入れて、現在の茶道の形を完成させます。千利休が考案したとされる楽茶碗は、低温で焼き上げるため唐物よりも熱伝導が低く、手で持ちやすいという特徴があり、相手を思う気持ちが込められていました。茶碗ひとつをとっても、人をもてなす心が表れていると言えるでしょう。
お点前に必要な用具
単にお抹茶を飲むということであれば、茶碗とお抹茶をかき回す茶筅があれば事足ります。しかし、茶道となると、はじめに揃えておかなければならない用具がたくさんあります。茶道においては、茶碗や茶筅といった基本的な用具であっても、作法に基づいて揃えなければなりません。例えば、濃茶と薄茶では、用いるべき茶碗が異なり、絵柄のある茶碗は薄茶用と決められています。茶碗は、形や色、産地などさまざまな種類があるので、見所も多く、最も親しまれている茶道用具です。茶筅とは、茶をかき回して泡を立てるための用具であり、竹筒の下半分を使って作られます。奈良の高山で五百年以上前から作られてきた歴史があり、現在も職人による秘伝の技法で、ひとつひとつ丁寧に作られています。使う竹は流派によって異なり、軸の太さや穂の数もいくつか種類があります。お抹茶をすくうための茶杓も主に竹で作られています。茶杓を完成させたのも千利休です。茶人が自身で削り、銘をつけることが多いため、茶杓を見ることでその人の好みや人柄を窺い知ることができると言われています。そのため、茶道用具の中でも重んじられている道具のひとつです。
作法としての用具
茶碗、茶筅、茶杓などお点前に使用する用具以外にも、茶道を始める際には、用意しなくてはならない作法としての用具がたくさんあります。礼儀作法を重視する茶道では、扇子(せんす)、帛紗(ふくさ)、懐紙(かいし)、数寄屋袋(すきやぶくろ)、小茶巾(こちゃきん)などが必要です。
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