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日本茶道の中心にある精神とは?
おもてなしの精神
日本においての茶道とは、「おもてなしの精神」を表現したものです。茶会の主人はこの「おもてなしの精神」から、厳選した掛け軸を掛け、美味しいお茶とお菓子を用意し、客人をもてなしていたのです。
「侘び寂び」の美意識
日本の茶道では、「侘び寂び」という日本人特有の美意識も表現します。「侘び寂び」とは、本来はもの静かでどことなく寂しげな様子を指す言葉であり、どちらかと言えば否定的な要素を持つ言葉です。否定的な様子を指す言葉が評価され、「美」を表すようになったのは日本独特の価値観によるものかもしれません。「侘び」は内面的な豊かさ、「寂び」は表面的な美しさをそれぞれ意味しており、欧州的なはっきりとわかりやすい美しさとは異なり、言葉では説明できないような情緒的な「美」であるとされています。
茶道で好まれる言葉
茶道で良く用いられる「一期一会」ということわざがあります。出会いがたった一度だけであっても、その出会いを大切にするという精神です。「今過ごしている時間は、もう二度と来ない。一瞬を大切にし、出来る限りのおもてなしをしよう」という意味があり、茶道以外でもさまざまな場面で使われています。また、茶道の言葉で「和敬清寂」という言葉があります。一般的には知られていませんが、主人と客人が茶道を通して心を開き、互いに敬い合う、そして清らかで動じない心を持つという茶道において不可欠の精神を意味します。多くの茶人はこの言葉を大切にし、常にこのような気持ちでもてなしたいと考えています。最後に、「日々是好日」という禅語がありますが、こちらも茶道の精神を表す言葉として有名です。そのまま訳せば、毎日がよい日であるという意味です。
しかし、表面的なとらえ方をしていては、「日々是好日」という言葉の本当の深意は知ることができません。「その日を良い悪いなどと判断するのは優劣や損得にとらわれているからだ。そんなこだわりを捨て、ありのままを受け入れて生きていれば、毎日が好い日である」というありがたい教えなのです。
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